皆さんは『熟成肉』という名前を聞いた事があると思います。1~4度に保たれている冷蔵庫の中に肉(牛)の塊を吊るして、ゆっくり風を当てた状態で4週間~2か月放置します。すると肉の表面が白い綿毛状の物で覆われてきます。これは学名エダケカビと呼ばれるケカビ属のカビ(真菌)なのです。低温を好むこれらの菌は1~4度の温度帯の中で独自に繁殖し、肉の表面に旨味成分を作り出します。実際には肉の表面のこの部分はきれいにそぎ落として売られるので、コストもやや高い物になる訳ですが、独特の芳香を伴って熟成が行われています。